中(なか)に就(つ)いて
《「就中」の表記の訓読から生じたもの》その中でもとりわけ。なかんずく。「世の中といふもの、…定まりたる事侍らね、—も女の宿世(すくせ)はいと浮かびたるなむあはれに侍る」〈源・帚木〉
なかざわ【中沢】
姓氏の一。 [補説]「中沢」姓の人物中沢(なかざわ)けい中沢啓治(なかざわけいじ)中沢道二(なかざわどうに)中沢不二雄(なかざわふじお)中沢良夫(なかざわよしお)中沢臨川(なかざわりんせん)
無(な)きにしも非(あら)ず
ないわけではない。ないとは限らない。少しはある。「勝利の可能性は—だ」
なかん‐ずく【就中】
[副]《「就中」を訓読みにした「なかにつく」の音変化》その中でも。とりわけ。「すべての学科にいえるが、—語学は重要だ」
とり‐よろ・う
[動ハ四]語義未詳。とりわけてよいさまであるの意とも、すべてのものが集まり整うの意とも、宮の近くに寄っているの意ともいう。「大和には群山(むらやま)あれど—・ふ天(あめ)の香具山」〈万・二〉
とり‐わ・く【取り分く】
[動カ四]特に他と異なっている。特別である。「御前よりも—・きさるべきものどもをいださせ給ふ」〈大鏡・頼忠〉 [動カ下二]「とりわける」の文語形。
とり‐わけ【取(り)分け】
[副]《動詞「取り分ける」の連用形から》特に。ことに。とりわけて。「今年の夏は—暑い」
なか‐にも【中にも】
[連語]多くの中でとりわけ。なかでも。「どれも秀作だが、—この小品は珠玉だ」
なけ‐なくに【無けなくに】
[連語]《形容詞「なし」の古い未然形「なけ」+連語「なくに」》ないわけではないのに。いるのに。あるのに。「ま葛(くず)延(は)ふ小野の浅茅を心ゆも人引かめやも我が—」〈万・二八三五〉
なん‐で【何で】
[副] 1 どういうわけで。どうして。なぜ。「—けんかなんかしたのだ」 2 反語表現に用いて、強く否定する意を表す。どうして。「—泣かずにいられようか」