わたり‐がに【渡蟹】
ガザミの別名。夜間に餌を求めて群泳するのでいう。
わたり‐がゆ【渡り粥】
1 新築祝いなどの時にふるまう粥。家(や)移り粥。 2 粥をふるまうこと。「—の饗、設けて文つくる」〈源順集・詞書〉
わたり‐がらす【渡烏】
カラス科の鳥。大形で、全長61センチくらい。全身黒く、尾はくさび形。ユーラシア・北アメリカに広く分布。日本には冬鳥として少数が北海道に渡来。
わたり‐がわ【渡り川】
三途(さんず)の川のこと。「おりたちて汲(く)みはみねども—人の瀬とはた契らざりしを」〈源・真木柱〉
わたり‐こしょう【渡り小姓】
江戸時代、大名・旗本などに渡り奉公をした美少年。
わたり‐ざむらい【渡り侍】
江戸時代、渡り奉公をした侍。
わたり‐しょう【渡り荘】
渡り領としての荘園。「紀伊国田中庄は、殿下の—なりけれども」〈盛衰記・四〉
わたり‐ぜ【渡り瀬】
徒歩で渡ることのできる浅瀬。わたせ。わたりで。「天の川去年(こぞ)の—荒れにけり君が来まさむ道の知らなく」〈万・二〇八四〉
わたり‐ぜりふ【渡り台詞】
歌舞伎で、一連の台詞を数人で分担して順々に言い、最後の一句を全員で言う演出。また、その台詞。
わたり‐ぞめ【渡り初め】
橋の完成を祝って初めてその橋を渡ること。また、その式典。多くは高齢の夫婦、また、3代の夫婦がそろっている一家を先頭にして行う。