わび‐いんじゃ【侘び隠者】
わび住まいの隠者。
わび‐うた【侘び歌】
わびしい思いを詠んだ歌。「—など書きておこすれども、かひなし」〈竹取〉
わび‐こと【侘び言】
《「わびごと」とも》 1 わびしい気持ちから出る言葉。かこちごと。ぐち。「いられがましき—どもを書き集め給へる御文を御覧じつけて」〈源・胡蝶〉 2 断りの言葉。辞退の言葉。「迷惑に思ひ、色々—を...
わび‐こと【侘び事】
1 思いわずらう事柄。「あやしとや人は見るらむ—をたてぬきにして織る身と思へば」〈散木集・九〉 2 嘆願すること。「両方の—入り乱れて、親方駆け付け」〈浮・一代男・七〉
わび‐こと【詫び事】
わびること。わび。謝罪。「やれ子供よ、母が誤りたればこそかくも—いたせども」〈浄・出世景清〉
わび‐ごと【詫び言】
《古くは「わびこと」》謝罪の言葉。わび。「—を述べる」
わび‐ごえ【侘び声】
わびしげな声。「暁は鳴く木綿(ゆふ)付けの—に劣らぬ音(ね)をぞ鳴きて帰りし」〈大和・一一九〉
わび‐ざれ【侘び戯れ】
困ったあげくのたわむれ。「—に、青き紙を柳の枝に結びつけたり」〈かげろふ・中〉
わびし・い【侘しい】
[形][文]わび・し[シク] 1 ひどくもの静かでさびしい。「人里離れた—・い田舎」 2 心が慰められないさま。心細い。「ひとり—・く夕食をとる」「—・い下宿生活」 3 貧しくてあわれなさま。み...
わびし・む【侘しむ】
[動マ下二] 1 わびしがらせる。さみしがらせる。「寝覚めする人の心を—・めてしぐるる音はかなしかりけり」〈山家集・上〉 2 困惑させる。「よく—・めて後に、置きたる算(さむ)を、さらさらとおし...