にき【和/熟】
[語素]《中世以降「にぎ」とも》名詞の上に付いて、やわらかな、しなやかな、穏やかな、などの意を表す。「—たえ(和妙)」「—て(和幣)」
に◦き
[連語]《完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「き」》すでに…た。…てしまった。「名にめでて折れるばかりぞ女郎花(をみなへし)我落ち—◦きと人にかたるな」〈古今・秋上〉
にき‐えみし【熟蝦夷】
上代、朝廷に服した柔順な蝦夷。⇔荒蝦夷(あらえみし)。
にき‐さく【二期作】
同一耕地で、同じ作物、主に稲を年2回栽培・収穫すること。→二毛作
にき‐ざき【二季咲き】
春と秋など、年に2回花が咲くこと。また、その植物。「—のキク」
にき‐しね【和稲】
《後世は「にぎしね」とも》もみをすりとった稲。にこしね。「みかの腹満(み)てならべて、—、荒稲に」〈祝詞・竜田風神祭〉
ニキシー‐かん【ニキシー管】
《Nixie Tube》グロー放電発光により、数字や文字を表示する電子管の一種。ガラス製で赤橙色の光を発し、真空管に似た形状をもつ。デジタル式の計数表示装置として利用され、1950年代から197...
にき‐たえ【和妙/和栲】
《後世は「にぎたえ」とも》織り目の細かい布の総称。また、打って柔らかくしてさらした布。にこたえ。→荒妙(あらたえ)「片手には木綿(ゆふ)取り持ち片手には—奉(まつ)り」〈万・四四三〉
にきた‐つ【熟田津】
《「にきたづ」とも》愛媛県松山市の道後温泉付近にあった船着き場。[歌枕]「—に舟乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな」〈万・八〉
にき‐たま【和魂】
《後世は「にぎたま」とも》「にきみたま」に同じ。「大君の—あへや豊国の鏡の山を宮と定むる」〈万・四一七〉