おやこだか【父子鷹】
子母沢寛の長編歴史小説。昭和30年(1955)から昭和31年(1956)にかけて「読売新聞」に連載。勝海舟の父、勝小吉を主人公に、江戸時代末の市井の人々の姿を人情味豊かに描く。
おんなのいっしょう【女の一生】
《原題、(フランス)Une Vie》モーパッサンの長編小説。1883年刊。純真な女主人公ジャンヌの結婚生活にかけた夢が、夫の裏切り、息子の放蕩(ほうとう)によって打ち砕かれていく幻滅の一生を描...
おんな‐のう【女能】
1 能で、女性を主人公としたもの。女物。鬘物(かずらもの)。→男能 2 女性だけで演じる能。女猿楽(おんなさるがく)。
おんな‐ものぐるい【女物狂い】
能で、女性の物狂いを主人公とする曲。「隅田川」「花筐(はながたみ)」「百万」など。狂女物。→男物狂い →物狂い能
おんみょうじ【陰陽師】
夢枕獏の小説、また同作を第1作とする歴史伝奇小説のシリーズ名。平安時代の実在の陰陽師、安倍晴明を主人公とする。シリーズ第1作となる「玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること」は、昭和61年(1986...
オーベルマン【(フランス)Oberman】
セナンクールの小説。1804年刊。主人公の青年が10年間にわたり友人に宛てて書いた手紙という体裁で書かれている。
かいぐん【海軍】
獅子文六が、本名の岩田豊雄名義で発表した長編小説。主人公のモデルは真珠湾攻撃で戦死した軍人、横山正治。昭和17年(1942)朝日新聞に連載され、同年度の朝日文化賞を受賞。翌昭和18年(1943)...
かいげんれいのよる【戒厳令の夜】
五木寛之の小説。雑誌「小説新潮」に連載ののち、昭和51年(1976)に刊行。ナチスドイツに迫害されたスペイン人画家の絵画の発見をきっかけに、チリのクーデターに巻き込まれていく主人公の姿を描く。
かいず【海図】
田久保英夫の短編小説。昭和55年(1980)「新潮」誌に発表。同名の作品集は昭和60年(1985)刊行。妻子と別居し、若い女と暮らす作家を主人公とする七つの短編が絡み合い、一つの物語をなす。昭和...
かぐや‐ひめ【かぐや姫】
竹取物語の主人公。竹の中から生まれて、竹取翁(たけとりのおきな)に育てられ、美しく成長する。貴族や帝(みかど)に求婚されるが、すべて退けて、満月の夜に昇天する。