おうごんバット【黄金バット】
紙芝居の主人公。黄金の骸骨(がいこつ)マスクに赤マント姿が子供の人気を呼んだ。昭和5年(1930)秋、鈴木一郎作、永松健夫(本名、武雄)画によるものが最初。その後、昭和10年ごろまで多くの作者に...
おうと【嘔吐】
《原題、(フランス)La Nausée》サルトルの小説。1938年刊行。外界の事物によってもたらされる主人公ロカンタンの嘔吐感を通じて「存在」の偶然性が探求される。実存哲学が小説化された作品。
おおいなるいさん【大いなる遺産】
《原題Great Expectations》ディケンズの長編小説。1860〜61年刊。ふとしたことから金持ちになるチャンスを得た孤児ピップを主人公に、金銭至上のビクトリア朝社会を批判。
おかめ‐よへえ【お亀与兵衛】
浄瑠璃「卯月の紅葉」の主人公の男女の名。
おくさまにしらすべからず【奥様に知らすべからず】
渋谷実監督による映画の題名。昭和12年(1937)公開。恐妻家を主人公にしたコメディー。出演、斎藤達雄、岡村文子、坂本武、水戸光子ほか。
おくりび【送り火】
高橋弘希の小説。平成30年(2018)、雑誌「文学界」5月号に掲載。都会から青森県の廃校直前の中学に転校してきた少年を主人公に、陰湿ないじめと暴力に支配された中学生たちの閉鎖的な世界を描く。第1...
おぐり‐はんがん【小栗判官】
伝説上の人物。常陸(ひたち)の城主。名は助重。父満重が管領足利持氏(もちうじ)に攻め殺されたとき、照手姫に救われて、藤沢の遊行上人の道場に入る。説経節や浄瑠璃の主人公。
おぐるす‐の‐ちょうべえ【小栗栖の長兵衛】
明智光秀を竹槍で殺したという、岡本綺堂の戯曲「小栗栖長兵衛」の主人公。
おこま‐さいざ【お駒才三】
浄瑠璃「恋娘昔八丈(こいむすめむかしはちじょう)」などの男女の主人公。城木屋の娘お駒と髪結い才三郎。
おしゅん‐でんべえ【お俊伝兵衛】
浄瑠璃「近頃河原達引(ちかごろかわらのたてひき)」などの主人公の男女の名。恋敵の官左衛門を刺殺した井筒屋伝兵衛は、相愛の遊女お俊と心中に赴く。実在については諸説がある。