それ【其れ】
[代] 1 中称の指示代名詞。 ㋐聞き手が持っている物、または、聞き手のそばにある物をさす。そのもの。「ちょっと—を見せてください」 ㋑聞き手がいま話題にしたばかりの事物などをさす。そのこと。...
其(そ)れかあらぬか
1 そのためかどうか。「—此頃…帰宅(かえり)が遅くなって」〈魯庵・社会百面相〉 2 そうであるか、そうでないか。「去年(こぞ)の夏鳴きふるしてしほととぎす—声のかはらぬ」〈古今・夏〉
其(そ)れから其(そ)れと
物事が引き続いて起こるさま。次から次へと。それからそれへと。「—話を移す」
其(そ)れから其(そ)れへと
「それからそれと」に同じ。「—用を言いつける」
其(そ)れから其(そ)れまで
そうなったらそれまでのことだ。しかたがない。「これ程までに言うてみて、聞かずば—よ」〈浮・御前義経記・六〉
それ‐かれ【其れ彼】
[代]不定称の人代名詞。その名を示さずに複数の人をさす。だれだれ。だれかれ。「院の殿上には誰々かありつると人の問へば、—など四、五人ばかり言ふに」〈枕・一〇八〉
それ‐きり【其れ切り/其れ限り】
《「それぎり」とも。副詞的にも用いる》 1 それが最後であること。それっきり。「話が—になってしまう」「先月遊びに来たが—顔を見せない」 2 それが全部であること。それっきり。「—持ち合わせがな...
それ‐くらい【其れ位】
《「それぐらい」とも》その程度。物事の程度を軽んじたり強調したりするときにもいう。副詞的にも用いる。それだけ。そのくらい。「—のことでくよくよするな」「—勉強すれば十分だ」
それ‐こそ【其れこそ】
[副]そのことを強調するさま。まちがいなく。本当に。「失敗したら、—取り返しがつかない」
それ‐さま【其れ様】
[代] 1 二人称の人代名詞。多く女子が、尊敬・敬愛の気持ちを込めて用いる。あなたさま。「さだめて—たちも、話に聞いてゐやり申すだんべいが」〈滑・膝栗毛・二〉 2 三人称の人代名詞。あのかた。「...