じゅん‐れい【準例/准例】
先例にならうこと。また、その先例。
なずらい【準ひ/准ひ/擬ひ】
《動詞「なずらう」の連用形から》本物に準ずること。匹敵すること。似つかわしいこと。また、そのもの。「かの人の御—にだにもあらざりけるかな」〈源・若菜下〉
なずら・う【準ふ/准ふ/擬ふ】
[動ハ四]類する。準ずる。「女御子たち二所、この御腹におはしませど、—・ひ給ふべきだにぞなかりける」〈源・桐壺〉 [動ハ下二]「なずらえる」の文語形。
なずらえ【準へ/准へ/擬へ】
「なずらい」に同じ。「これかれ参らすれど、をさをさ—なるもなし」〈増鏡・老のなみ〉
なずらえ‐うた【準え歌】
古今集仮名序の和歌の六義(りくぎ)の一。物事になぞらえて詠んだ歌。漢詩の六義の「比」にあたる。なぞらえうた。
なずら・える【準える/准える/擬える】
[動ア下一][文]なずら・ふ[ハ下二]「なぞらえる」に同じ。「世間を荒海に—・える」「茶室に—・えた造り」
なぞ・う【準ふ/准ふ/擬ふ】
[動ハ下二]《古くは「なそふ」とも》見立てる。くらべる。なぞらえる。「愛(うるは)しみ我が思ふ君はなでしこが花に—・へて見れど飽かぬかも」〈万・四四五一〉
なぞえ【準へ/准へ/擬へ】
《動詞「なぞう」の連用形から》比較すること。区別すること。「あふなあふな思ひはすべし—なく高き卑しき苦しかりけり」〈伊勢・九三〉
なぞら・う【準ふ/准ふ/擬ふ】
[動ハ四]「なずらう」に同じ。「見ぬ人に形見がてらは折らざりき身に—・へるいろにかさねば」〈片仮名本後撰・春中〉 [動ハ下二]「なぞらえる」の文語形。
なぞら・える【準える/准える/擬える】
[動ア下一][文]なぞら・ふ[ハ下二] 1 ある物事を類似のものと比較して、仮にそれとみなす。擬する。なずらえる。「人生を航海に—・える」 2 まねて作る。にせる。なずらえる。「正倉院に—・えた造り」