はつ‐がすみ【初霞】
新春の野山にたなびく霞。《季 新年》「—川は南へ流れけり/月斗」
はつ‐がつお【初鰹】
初夏のころとれる走りのカツオ。江戸時代には黒潮に乗ってきたものが鎌倉・小田原あたりでとれ、珍重された。《季 夏》「目には青葉山ほととぎす—/素堂」
はつ‐がま【初釜】
茶道で、新年に初めて炉に釜をかけ、茶事を行うこと。また、その釜。初茶の湯。《季 新年》「—のはやくも立つる音なりけり/敦」
はつ‐がみなり【初雷】
立春後、初めて鳴るかみなり。はつらい。
はつ‐がらす【初烏】
元旦に鳴くカラス。《季 新年》「ばらばらに飛んで向うへ—/素十」 [補説]書名別項。→初鴉
はつがらす【初鴉】
高野素十の第1句集。昭和22年(1947)刊。
はつ‐きょうげん【初狂言】
新年に初めて演じる歌舞伎狂言。初芝居。
はつ‐ぎく【初菊】
初咲きの菊。《季 秋》
はつ‐くに【初国/肇国】
国を肇(はじ)めること。初めて国を建てること。また、その国。「出雲の国は、…—小さく作らせり」〈出雲国風土記〉
はつ‐ぐさ【初草】
1 春の初めにもえ出る草。若草。「—のなどめづらしき言の葉ぞ」〈伊勢・四九〉 2 幼い子などのたとえにいう。「—のおひゆく末も知らぬ間にいかでか露の消えむとすらむ」〈源・若紫〉