ひょう【剽】
[音]ヒョウ(ヘウ)(呉)(漢) 1 襲う。おびやかす。「剽盗」 2 かすめ取る。「剽窃」 3 すばやい。「剽悍(ひょうかん)・剽軽(ひょうきん)」
ひょう‐かん【剽悍/慓悍】
[名・形動]すばやい上に、荒々しく強いこと。また、そのさま。「—な面構え」
ひょう‐きん【剽軽】
[名・形動]《「きん(軽)」は唐音》気軽でおどけた感じのすること。また、そのさま。「—なしぐさ」「—者」 [派生]ひょうきんさ[名]
ひょうきん‐だま【剽軽玉】
ひょうきんなこと。また、その人。「同じ心の—、抜け舟を急がせ」〈浮・一代男・五〉
ひょう‐けい【剽軽】
[名・形動] 1 身軽ですばやいこと。また、そのさま。「男は面白い—な恰好をして」〈花袋・一兵卒の銃殺〉 2 軽はずみであること。軽率。
ひょう・げる【剽げる】
[動ガ下一]ひょうきんなことを言ったりしたりする。おどける。「わざと郷里言葉(くにことば)で—・げた応酬をして」〈野上・迷路〉
ひょう‐せつ【剽窃】
[名](スル)他人の作品や論文を盗んで、自分のものとして発表すること。「他人の論文を—する」
ひょう‐ぞく【剽賊】
通行人をおどして金品を奪う賊。追いはぎ。「—の為にあやめられた、旅人の死骸ではあるまいかと」〈菊池寛・恩讐の彼方に〉
ひょう‐とう【剽盗】
人をおどして金品や衣類を奪い取ること。また、その人。「畜群が—どものために一匹残らずさらわれて」〈中島敦・李陵〉
ひょう‐りゃく【剽掠/剽略】
おどかしてかすめとること。「深夜外館を襲い火を放て—を極め」〈東海散士・佳人之奇遇〉