はま‐えんどう【浜豌豆】
マメ科の多年草。海岸の砂地に生え、高さ30〜60センチ。葉は羽状複葉で白色を帯び、先は巻きひげになる。5月ごろ、赤紫色の蝶形の花が咲き、豆果ができる。《季 夏》「はらはらと—に雨来る/虚子」
はま‐ぎく【浜菊】
キク科の多年草。太平洋岸の崖や砂丘に生え、高さ60〜90センチ。茎の下部は木質化し、葉は多肉のさじ形で密につく。秋、周囲が白く中央が黄色い頭状花を開く。栽培もされる。《季 秋》「—に海嘯(つなみ...
はま‐すげ【浜菅】
カヤツリグサ科の多年草。海辺や河原に生え、高さ20〜30センチ。葉は堅く、線形。夏から秋、茎の頂に細い苞(ほう)を数枚つけ、その中心から穂を出す。塊根を漢方で香附子(こうぶし)といい、薬用。《季 夏》
はま‐なたまめ【浜鉈豆】
マメ科の蔓性(つるせい)の多年草。暖地の海辺に自生。茎は横にはい、葉は3枚の小葉からなる複葉。夏から秋、淡紅紫色の花を穂状につける。豆のさやは大きく、種子は褐色。
はま‐にがな【浜苦菜】
キク科の多年草。海岸の砂地に生える。地下茎は地中をはい、長い柄をもつ厚い葉を地上に出す。葉はふつう三〜五つに裂けている。夏、黄色い頭状花を開く。はまいちょう。
はま‐ひるがお【浜昼顔】
ヒルガオ科の蔓性(つるせい)の多年草。海岸の砂地に生え、白い地下茎が砂中をはう。葉は腎臓状円形で厚く、つやがある。5月ごろ、淡紅色で、直径4、5センチくらいのらっぱ状の花を開く。《季 夏》「きら...
はま‐べんけいそう【浜弁慶草】
ムラサキ科の多年草。本州北部から北の海岸の砂地に自生。よく分枝して地に広がり、葉は楕円形で厚い。夏、青紫色の釣鐘形の花を多数つける。葉を食べると牡蠣(かき)の味がすることから、野菜としても栽培さ...
はま‐ぼうふう【浜防風】
セリ科の多年草。海岸の砂浜に自生し、高さ5〜10センチ。葉は羽状複葉で厚く、放射状に広がる。夏、白い小花が密生して咲く。香気のある若葉を刺身のつまにし、長い根を漢方で解熱・鎮痛などに使用。八百屋...
はま‐ゆう【浜木綿】
ヒガンバナ科の常緑多年草。暖地の海岸に自生し、高さ約50センチ。葉は長く幅広で、質は厚い。夏、葉の間から花茎を伸ばし、十数個の香りのある白い花を傘状につける。花びらは細長く、反り返る。はまおもと...
はま‐よもぎ【浜艾】
キク科の多年草。河口付近に群生し、満潮時には海水につかる。高さ30〜90センチ。葉は羽状に深く切れ込む。秋、小花を多数円錐状につける。近畿地方以西に分布。ふくど。