かん‐りつ【寒慄】
[名](スル)ふるえおののくこと。ぞっとすること。「彼は眦(まなじり)を决(さ)きて—せり」〈紅葉・金色夜叉〉
き‐し【気死】
[名](スル)憤死すること。また、気絶すること。「宮ははや—せる乎(か)」〈紅葉・金色夜叉〉
きっ‐さ【譎詐】
《「けっさ(譎詐)」の慣用読み》いつわり。うそ。「然許(さばかり)の残刻と—とを擅(ほしいまま)にして」〈紅葉・金色夜叉〉
きつ‐きつ【吃吃】
[ト・タル][文][形動タリ]声を出して笑うさま。「—として窃笑せり」〈紅葉・金色夜叉〉
きゅう‐きゅう【岌岌】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 山などが高いさま。「(屏風岩ハ)半空(なかぞら)より一文字に垂下して、—たる其の勢」〈紅葉・金色夜叉〉 2 きわめて危ないさま。「国勢の孤立して、—たるをも顧...
きゅう‐し【急駛】
[名](スル)速く走ること。「—せる車の逆風(むかいかぜ)に扇(あお)らるるが」〈紅葉・金色夜叉〉
きゅう‐たん【急湍】
流れの速い瀬。早瀬。急灘(きゅうだん)。「老木の蔭を負い、—の浪に漬りて」〈紅葉・金色夜叉〉
きゅう‐やく【窮厄】
危難にあったり追い詰められたりして苦しむこと。「—の色は衝(つ)と貫一の面に上れり」〈紅葉・金色夜叉〉
きょう‐かん【叫喚】
[名](スル) 1 大声でわめきさけぶこと。「阿鼻(あび)—」「厨の燃え立つ底より一声—せるは誰」〈紅葉・金色夜叉〉 2 「叫喚地獄」の略。
きょう‐きょう【洶洶】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 波などがわき立つさま。水音が騒がしいさま。「須臾(しゅゆ)にして波濤(はとう)—の音漸く高く」〈鴎外訳・即興詩人〉 2 騒ぎどよめくさま。「歳末の市中は物情—...