とっこ‐かまくび【独鈷鎌首】
論争好きの歌人。六百番歌合の時、顕昭(けんしょう)が独鈷を手に持ち、寂蓮(じゃくれん)が鎌首のように首をもたげて論争したのを、女房たちが「例の独鈷鎌首」とはやしたところからいう。
とと‐かか
1 亭主と女房。父と母。「そこらの—聚(つど)ひ来て」〈読・八犬伝・八〉 2 《「とと」のような「かか」の意から》夫のようにいばっている妻。かかあ天下。「鎌倉殿は—ぢゃなどと嘲って」〈浄・百人上﨟〉
との‐な【殿名】
宮中の女房の呼び名の一つ。三条殿・大宮殿などと「…殿」と呼ぶもの。→小路名(こうじな)
との‐ぶり【殿振り】
男ぶり。「馬上優(ゆたか)に出勤した姿は…遖(あっぱ)れ—と」〈紅葉・二人女房〉
とび‐のり【飛(び)乗り】
1 飛び乗ること。特に、進行中や出発寸前の乗り物に飛び乗ること。「電車の—」 2 通りすがりの車馬などに乗り込むこと。「—の辻車で四方を推回し」〈紅葉・二人女房〉
と胸(むね)を衝(つ)・く
どきっとする。「無愛想に放つ一言、—・いて驚く女房」〈露伴・五重塔〉 [補説]「と胸をつつく」とするのは誤り。
とり‐く・む【取(り)組む】
[動マ五(四)] 1 互いに組み合う。とっくむ。特に、相撲で、勝負をする。「横綱と—・む」「がっぷり四つに—・む」 2 全力で事にあたる。「新しい研究に—・む」 3 手を取り合う。「二人の女房は...
どう‐ずり【どう掏摸】
《「どう」は強意の接頭語》すり・盗人をののしっていう語。また、人をののしっていう語。「女房子供の身の皮はぎ、その金でおやま狂ひ、いけ—め」〈浄・天の網島〉
どう‐なか【胴中】
1 からだの胴の中ほどの部分。「覚えずお浪は俊三の—に打ち伏して」〈木下尚江・良人の自白〉 2 物体の中ほどの部分。「飯櫃(おはち)を担出して…—を撫でて見たり」〈紅葉・二人女房〉
どうぶつ‐ほうおんたん【動物報恩譚】
人から恵みや恩を受けた動物が、恩返しとしてその人に幸福や名声を報いるという昔話の一類。「鶴女房」「文福茶釜」など。