えん‐じゃく【円寂】
[名](スル) 1 悟りの境地。涅槃(ねはん)。 2 僧が死ぬこと。入寂。「和尚は…たくましい一篇の偈(げ)を留めて—し」〈柳田・山の人生〉
かん‐じゃく【閑寂】
[名・形動] 1 もの静かで趣のあること。ひっそりとして落ち着いていること。また、そのさま。かんせき。「—な郊外の住宅街」 2 芭蕉俳諧の理念の一。さび。 [派生]かんじゃくさ[名]
き‐じゃく【帰寂】
僧侶が死ぬこと。入寂。入滅。
くうくう‐じゃくじゃく【空空寂寂】
《「空寂」のそれぞれの字を重ねて意味を強めた語》 [名]仏語。宇宙の有形無形の一切は、その実体・本性が空であって、思惟分別を超えていること。 [ト・タル][文][形動タリ]ひっそりと静まりか...
くう‐じゃく【空寂】
[名]仏語。宇宙のすべての事物は実体がなく、その本性は空であるということ。また、それを悟った境地。 [名・形動]静かでもの寂しいこと。また、そのさま。「—なうちにも血の湧くような心地(こころ...
げき‐じゃく【闃寂】
[ト・タル][文][形動タリ]⇒げきせき(闃寂)
げき‐せき【闃寂】
[ト・タル][文][形動タリ]ひっそりと静まり、さびしいさま。げきじゃく。「深夜—として、四望(しぼう)人なく」〈漱石・吾輩は猫である〉
こ‐じゃく【枯寂】
[名・形動]淡々としてものしずかなこと。また、そのさま。「—な山居」
さび【寂】
《動詞「さ(寂)ぶ」の連用形から》 1 古びて味わいのあること。枯れた渋い趣。「—のある茶碗」 2 閑寂枯淡の趣。「—に徹した境地」 3 声の質で、低く渋みのあるもの。「—のある声」 4 謡曲・...
さび‐さび【寂寂】
[副]いかにも寂しげなさま。「からまつの林の道は…ほそぼそと通う道なり。—といそぐ道なり」〈白秋・落葉松〉