さね‐さ・ぬ【さ寝さ寝】
[動ナ下二]たびたび寝る。特に、共寝をたび重ねる。「川上の根白高萱あやにあやに—・ねてこそ言(こと)に出にしか」〈万・三四九七〉
さ‐ねど【さ寝処】
寝る場所。特に、男女の寝所。「梓弓(あづさゆみ)欲良(よら)の山辺のしげかくに妹ろを立てて—払ふも」〈万・三四八九〉
さ‐ねどこ【さ寝床】
寝る床。特に、共寝をする床。「沖つ藻は辺(へ)には寄れども—も与(あた)はぬかもよ浜つ千鳥よ」〈神代紀・歌謡〉
さ‐みだれがみ【さ乱れ髪】
乱れ髪。和歌では多く「五月雨(さみだれ)」にかけて用いる。「つれづれと葦屋の海人の小櫛さす—や乾さで寝ぬらん」〈夫木・八〉
さよ‐ごろも【小夜衣】
夜寝るときにからだをおおうもの。夜着(よぎ)。「—着て馴れきとは言はずともかごとばかりはかけずしもあらじ」〈源・総角〉
さ‐よどこ【小夜床】
夜寝る床。「衣こそ二重(ふたへ)も良き—を並べむ君は恐(かしこ)きろかも」〈仁徳紀・歌謡〉
さよ‐の‐なかやま【小夜の中山/佐夜の中山】
静岡県掛川市の日坂(にっさか)から島田市菊川までの坂道。旧東海道の難所。夜泣き石伝説で知られる。さやのなかやま。[歌枕]「岩がねのとこに嵐をかたしきてひとりや寝なむ—」〈新古今・羇旅〉
さよ‐まくら【小夜枕】
夜、寝るときに用いる枕。「松が根のをじまが磯の—いたくな濡れそあまの袖かは」〈新古今・羇旅〉
さりどころ‐な・し【避り所無し】
[形ク]《逃れる場所がない意から》逃れようがない。弁解の余地がない。「罪—・く、うしろめたけれ」〈夜の寝覚・二〉
さわ‐や・ぐ【爽やぐ】
《歴史的仮名遣いは「さわやぐ」とも》 [動ガ四]さわやかになる。気分が晴れやかになる。「やうやう御心地—・がせ給ひて」〈狭衣・二〉
[動ガ下二]気分を晴れやかにする。「いましばし—・げて、わ...