い‐かく・る【居隠る】
[動ラ下二]隠れて座る。「柱にすこし—・れて」〈源・橋姫〉
い‐かわ・る【居替はる】
[動ラ四]居場所を替わる。交替して座る。「水鳥、鴛鴦(をし)いとあはれなり。かたみに—・りて、羽の上の霜払ふらむほどなど」〈枕・四一〉
い‐がいちょう【居開帳】
本尊をその寺で開帳すること。→出開帳(でがいちょう)
い‐がく【居楽】
座って雅楽を演奏すること。また、その雅楽。⇔立楽(たちがく)。
い‐がたり【居語り】
能の間狂言(あいきょうげん)の形式の一。シテの中入り後、狂言方が舞台中央に座って、ワキを相手に語るもの。
い‐ぎ【居木】
馬具の鞍橋(くらぼね)の部分の名。前輪(まえわ)と後輪(しずわ)をつなぐために渡した木で、乗り手が尻を据える所。
い‐ぎょく【居玉】
将棋で、王将が一度も動かず、初めの位置に居続けること。
いぐい【居杭/井杭】
狂言。居杭という者が、清水観音で頭にかぶると姿の消える頭巾(ずきん)を手に入れ、周囲の人々をからかう。
い‐ぐい【居食い】
[名](スル)働かないで手持ちの財産などで生活すること。徒食。座食。「—して無為の日を過ごす」
い‐ぐせ【居曲】
能で、地謡(じうたい)が曲(くせ)の部分を謡うとき、シテが舞わないで座ったまま演技するもの。「井筒」「安宅」の曲など。⇔舞曲(まいぐせ)。 [補説]ふつう「居グセ」と書く。