ゆみや‐の‐みち【弓矢の道】
1 弓を射るわざ。弓術。 2 弓矢に関する道義。武道。また武士道。「—、死を軽んじて名を重んずるを以て義とせり」〈太平記・一〇〉
ゆみや‐の‐みょうが【弓矢の冥加】
1 弓矢に対する神仏の加護。「—あるべくば、扇を座席に定めて給へ」〈盛衰記・四二〉 2 弓矢をとる身の果報。武士のしあわせ。「武運の花の開くる時節—にかなひしと」〈浄・用明天王〉
ゆみや‐はちまん【弓矢八幡】
[名]弓矢の神である八幡大菩薩(だいぼさつ)。武士が誓約するときの語。「—、氏の神も御照覧あれ」〈謡・檀風〉 [感] 1 《にかけて誓って、の意》神かけて。誓って。「—寝はせねど」〈松の葉...
ゆみややり‐ぶぎょう【弓矢槍奉行】
江戸幕府の職名。幕府の弓矢や槍の製造・監守をつかさどった。
ゆみやわた【弓八幡】
謡曲。脇能物。世阿弥作。後宇多院の臣下が男山八幡宮の初卯(はつう)の神事に参詣すると、八幡宮の末社である高良(こうら)の神が現れ、八幡の神徳を説いて御代を祝う。
ゆみをつくるキューピッド【弓を作るキューピッド】
《原題、(イタリア)Cupido che fabbrica l'arco》パルミジャニーノの絵画。板に油彩。縦135センチ、横65センチ。書物を踏みつけて弓を削るキューピッドを描く。愛の勝利を暗...
弓(ゆみ)を鳴(な)ら・す
悪霊・けがれなどを払うまじないとして、手で弓の弦を引いて鳴らす。鳴弦(めいげん)する。弦打(つるう)ちをする。弓を引く。弓鳴らしをする。
弓(ゆみ)を外(はず)・す
弓の弦を外す。武装解除する意を表す。「若干の軍は皆—・し、大刀(たち)棄て」〈今昔・一〇・三一〉
弓(ゆみ)を引(ひ)・く
1 「弓を鳴らす」に同じ。 2 弓に矢をつがえて射る。弓を射る。 3 反抗する。背く。楯(たて)つく。「親会社に—・くわけにはいかない」 [補説]3の意味で、「弓矢を引く」とするのは誤り。
ゆん‐ぜい【弓勢】
《「ゆみせい」の音変化》弓を引っ張る力量。弓を射る力の強さ。「あな恐ろしの鎮西の八郎殿の—や」〈保元・中〉