こころ‐ばかり【心許り】
わずかに心の一部を表したものであること。贈り物をするときなどに謙遜していう語。副詞的にも用いる。「—の品」「お礼のしるしに、—粗餐を差し上げたいと存じます」
こころ‐ばせ【心馳せ】
1 平素からの心の働き。気だて。性質。心ばえ。「常(いつ)も楽しそうに見えるばかりか、—も至て正しいので」〈独歩・少年の悲哀〉 2 心配り。「この娘、すぐれたる形ならねど、なつかしう貴(あて)は...
こころ‐ば・む【心ばむ】
[動マ四] 1 気張る。気どる。「—・みたる方を少し添へたらば」〈源・夕顔〉 2 気を遣う。心遣いをする。「昨日(きのふ)の返り事、あやしく—・み過ぐさるる」〈源・末摘花〉
こころ‐ばや【心早】
[形動ナリ]すばやいさま。気がはやいさま。「—に下り立って、駕籠(かご)の衆大儀、と乗り換ゆる」〈浄・博多小女郎〉
こころ‐ばらし【心晴(ら)し】
憂さ晴らし。気晴らし。「そこで、—に、何気なく塔の奥へ行って見ると」〈芥川・運〉
こころ‐ひそか【心密か】
[形動][文][ナリ]自分の心の中だけでそっと思っているさま。人知れず。「—な期待」「—に思いを寄せる」
心(こころ)開(ひら)・く
心が晴れ晴れする。「ひさかたの月夜(つくよ)を清み梅の花—・けて我(あ)が思へる君」〈万・一六六一〉
心(こころ)広(ひろ)く体(たい)胖(ゆたか)なり
《「大学」から》心にやましいことがなければ、それにつれて身体もまたのびやかである。
こころ‐びょうし【心拍子】
歌いながら、心の中で拍子をとること。また、その拍子。「私の—で謡ひまするによって」〈虎寛狂・二千石〉
こころ‐ふか・し【心深し】
[形ク] 1 深く慎重に考えるさま。思慮深い。「いと—・くありがたき心ゆるびも侍らず」〈宇津保・蔵開下〉 2 情が深い。人情がこまやかである。「ただ我になりてみるだに涙とどめがたく、—・く書きつ...