もち‐がゆ【望粥/餅粥】
望(もち)の日、特に正月15日に食べる小豆(あずき)粥。のちには餅粥の意にとり、餅を入れた粥をいう。もちのかゆ。
もち‐くた・つ【望降つ】
[動タ四]十五夜が更ける。一説に、十五夜が過ぎる。「—・ち清き月夜(つくよ)に我妹子(わぎもこ)に見せむと思ひしやどの橘(たちばな)」〈万・一五〇八〉
もち‐しお【望潮】
満月のときの満ち潮。「汲めば月をも、袖に—の、汀(みぎは)に帰る波の夜の」〈謡・融〉
もち‐づき【望月】
陰暦十五夜の月。特に、陰暦8月の十五夜の月。満月。もちのつき。《季 秋》
もちづき【望月】
姓氏の一。 [補説]「望月」姓の人物望月玉蟾(もちづきぎょくせん)望月三英(もちづきさんえい)望月信亨(もちづきしんこう)
もちづき【望月】
謡曲。四番目物。主君安田友治の敵の望月秋長を討とうとした小沢刑部友房が、安田の妻子に芸をさせ、みずからも獅子を舞い、すきを見て望月を殺す。
もちづき‐の【望月の】
[枕]満月の欠けたところのない意から、「湛(たたは)し」「たれる」「めずらし」にかかる。「—足(た)れる面わに花のごと笑みて立てれば」〈万・一八〇七〉
もちづき‐の‐こま【望月の駒】
平安時代以降、毎年陰暦8月の望月のころ、諸国から献上した馬。「あふさかの関の清水に影見えて今やひくらむ—」〈拾遺・秋〉
もちづき‐の‐まき【望月の牧】
平安時代以降、信濃の望月に設けられた官牧。
もち‐の‐つき【望の月】
「もちづき」に同じ。《季 秋》「—わがしばぶきも照らさるる/草城」