柔(じゅう)能(よ)く剛(ごう)を制(せい)す
《「三略」上略から》しなやかなものは、かたくて強いものの鋭い矛先を巧みにそらして、結局は勝利を得る。転じて、柔弱なものが、かえって剛強なものに勝つ。
にき‐はだ【和肌/柔膚】
柔らかな肌。やわはだ。にこはだ。「夫(つま)の命(みこと)のたたなづく—すらを剣大刀(つるぎたち)身に副(そ)へ寝ねば」〈万・一九四〉
にこ【和/柔】
[語素]やわらかい、こまかいの意を表す。「—やか」「—毛」
にこ・し【和し/柔し】
[形ク]やわらかい。荒々しくない。穏やかである。「毛の—・き物、毛の荒き物」〈祝詞・広瀬大忌祭〉
にこ‐で【和手/柔手】
やわらかい手。「向かつ峰(を)に立てる夫(せ)らが—こそ我が手を取らめ」〈皇極紀・歌謡〉
にこ‐や【和や/柔や】
やわらかいこと。また、そのもの。「蠶衾(むしぶすま)—が下に」〈記・上・歌謡〉
にこ‐やか【和やか/柔やか】
[形動][文][ナリ] 1 ほほえみを浮かべるさま。にこにこしているさま。「—にあいさつを返す」 2 物腰・筆跡などの、柔らかいさま。「—なる方の懐かしさは」〈源・梅枝〉
にこ‐よか【和よか/柔よか】
[形動ナリ]「にこやか」に同じ。「秋風になびく川辺(かはび)のにこ草の—にしも思ほゆるかも」〈万・四三〇九〉
にゅう【柔】
⇒じゅう
にゅう‐じゃく【柔弱】
[名・形動]気力や体質が弱々しいこと。また、そのさま。じゅうじゃく。「—な精神」「—なからだ」