きさかた【象潟】
秋田県にかほ市の地名。旧町名。日本海に面する。もとは入り江で、八十八潟九十九島と形容される景勝地であったが、文化元年(1804)の地震で陸地化し、現在は水田。→にかほ[歌枕]「さすらふる我が身に...
きさ‐の‐おがわ【象の小川】
奈良県吉野郡吉野町、象山(きさやま)の麓を流れる喜佐谷川の古称。宮滝で吉野川に合流。[歌枕]「昔見し—を今見ればいよよ清(さや)けくなりにけるかも」〈万・三一六〉
きさ‐やま【象山】
奈良県中部、吉野町宮滝にある山。[歌枕]「み吉野の—の際(ま)の木末(こぬれ)にはここだもさわく鳥の声かも」〈万・九二四〉
きぬがさ‐やま【衣笠山】
京都市街の北西部にある山。標高201メートル。山麓に金閣寺・等持院・竜安寺などがある。衣掛山。[歌枕]
きのまろ‐どの【木の丸殿】
丸太で造った粗末な殿舎。特に、福岡県朝倉市にあった斉明天皇の行宮(あんぐう)のこと。黒木の御所。きのまるどの。[歌枕]「朝倉や—にわれ居(を)れば名のりをしつつ行くは誰(た)が子ぞ」〈新古今・雑中〉
きび‐の‐なかやま【吉備の中山】
岡山市西部にある吉備津神社の後方の山。[歌枕]「まがねふく—帯にせる細谷河の音のさやけさ」〈古今・神遊びの歌〉
きぶね‐がわ【貴船川】
京都市左京区の貴船神社付近を流れ、鞍馬川に合流する川。[歌枕]
きよたき【清滝】
京都市右京区嵯峨(さが)の地名。保津川支流の清滝川沿いの景勝地。紅葉の名所。[歌枕]「—のせせの白糸くりためて山わけ衣をりてきましを」〈古今・雑上〉
きよみ‐がた【清見潟】
静岡市東部、旧清水市の興津(おきつ)から袖師にかけての海岸。清水港を隔てて三保(みほ)の松原に対する。[歌枕]「—波ぢの霧は晴れにけり夕日にのこるみほのうら松」〈玉葉・秋下〉
くさか‐の‐やま【草香の山】
生駒(いこま)山の西側一帯の称。現在は東大阪市に属する。[歌枕]「うちなびく—を夕暮に我が越え来れば」〈万・一四二八〉