すい‐かく【水郭】
水のほとりにある村。水村。水郷。「山村—の民」〈独歩・源叔父〉
すっ‐こ・む【すっ込む】
[動マ五(四)]その場から立ち退く。ひっこむ。「私が一人部屋に—・んでいると」〈独歩・正直者〉 [動マ下二]「すっこめる」の文語形。
せっ‐ぱく【雪白】
[名・形動] 1 雪のように白いこと。まっ白であること。また、そのさま。「—なるに藍色の縁とりし品なり」〈独歩・わかれ〉 2 潔白であることのたとえ。
せん‐ひゃく【千百】
幾百幾千。数の多いこと。「小言の—を並べた末が」〈独歩・馬上の友〉
せん‐ぼう【船房】
船内の部屋。船室。「西京丸の—に此文を草す」〈独歩・愛弟通信〉
ぜん‐しん【全心】
心のすべて。心の全体。「僕がオーズオルスに—を打こんだのは」〈独歩・小春〉
ぜん‐ゆ【全癒】
[名](スル)病気やけががすっかり治ること。全快。「病院に入れば—するとの確かなる見込あらば兎も角」〈独歩・愛弟通信〉
そ【其/夫】
[代] 1 中称の指示代名詞。それ。「受付は—を受け取り」〈独歩・牛肉と馬鈴薯〉 「妹が門(かど)行き過ぎかねつひさかたの雨も降らぬか—をよしにせむ」〈万・二六八五〉 2 三人称の人代名詞。その...
そう‐かん【壮漢】
元気盛んな男。「八人の—直ちに櫂を挙ぐれば」〈独歩・愛弟通信〉
そう‐ぜん【愴然】
[ト・タル][文][形動タリ]悲しみに心をいためるさま。「艦上に黙して立つ人をして、—として涙あらしむ」〈独歩・愛弟通信〉