よ‐すがら【終夜】
[副]《「すがら」は接尾語》一晩中。よもすがら。「冬は落葉深く積みて風吹く—物の囁(ささや)く音す」〈独歩・わかれ〉
らく‐らく【落落】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 度量が大きくてこだわらないさま。「幸に胆勇—たるアゼシラウス王の在る有て」〈竜渓・経国美談〉 2 物が落ちたり倒れたりしているさま。「無数の岩が—として其処(...
ら‐しゅつ【裸出】
[名](スル)物におおわれず、むき出しになっていること。露出。「周囲一木なく、平野に—して」〈独歩・愛弟通信〉
らん‐かん【欄干/闌干】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 星や月の光があざやかなさま。「武蔵野の冬の夜更て星斗—たる時」〈独歩・武蔵野〉 2 涙が盛んに流れるさま。「涙—として魂飛揚すと見えて」〈古活字本保元・中〉
りつ‐だん【立談】
[名](スル)立ったままで話すこと。たちばなし。「師団長は吾艦長と—し」〈独歩・愛弟通信〉
りゅう‐りょう【嚠喨/瀏亮】
[ト・タル][文][形動タリ]楽器・音声がさえてよく響くさま。「—たる楽の音何所(いずこ)より来るぞ」〈独歩・愛弟通信〉
りょうがん‐きょう【両眼鏡】
双眼鏡。「—を以て望む」〈独歩・愛弟通信〉
りょう‐らく【寥落】
荒れ果ててすさまじいこと。荒廃すること。「凡て戦争は—を持来たす」〈独歩・愛弟通信〉
りん‐り【淋漓】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 水・汗・血などが、したたり流れるさま。「鮮血—」「雨—として玻璃(ガラス)に滴(したた)り」〈蘆花・不如帰〉 2 勢いなどが表面にあふれ出るさま。「墨痕—」「...
る【縷】
細い糸。糸すじ。「青煙—の如く立ち昇るを見る」〈独歩・入郷記〉