しれ‐じれ【痴れ痴れ】
[副]《「しれしれ」とも》いかにもとぼけているさま。また、おろかにみえるさま。「須藤は—笑って居る」〈蘆花・黒潮〉
しれじれ・し【痴れ痴れし】
[形シク] 1 いかにもばかげている。愚かしい。「かう世づかぬまで—・しきうしろやすさなども」〈源・夕霧〉 2 そらとぼけている。そらぞらしい。しらじらしい。「ともかくも言はで、—・しう笑みて走...
しれ‐びと【痴れ人】
愚かな人。しれもの。
しれ‐もの【痴れ者】
1 愚かな者。ばか者。 2 手に負えない者。乱暴なもてあまし者。 3 その道に打ち込んでいる者。その道のしたたか者。「我がものならば着せてやりたい好みのあるにと—が随分頼まれもせぬ詮議を蔭では為...
し・れる【痴れる】
[動ラ下一][文]し・る[ラ下二] 1 何かに心を奪われて、正気を失う。頭の働きが鈍る。ぼける。「酒に酔い—・れる」「心地、ただ—・れに—・れて」〈竹取〉 2 いたずら好きである。ふざける。「さ...
ち【痴/癡】
1 愚かなこと。また、その人。「聖既に多情、—固より多情」〈織田訳・花柳春話〉 2 三毒の一。無明(むみょう)であること。
ち【痴〔癡〕】
[常用漢字] [音]チ(呉)(漢) [訓]おこ しれる 1 知恵が足りない。おろか。「痴人・痴態・痴鈍・痴呆(ちほう)/音痴・愚痴」 2 男女関係で理性を失ったさま。「痴情・痴話/情痴」 3 物...
ち‐かん【痴漢】
[名](スル) 1 女にみだらないたずらをしかける男。 2 みだらないたずらをすること。痴漢行為。「—をして逮捕される」 3 ばかな男。おろかもの。しれもの。「秋毫も採(とる)べき所なきの—たり...
ち‐がい【痴騃】
[名・形動]おろかなこと。また、そのさま。「われ等二人の間にはまだ—なる歓楽のみ存じたりしを」〈鴎外・舞姫〉
ち‐ぎ【痴戯】
欲情におぼれた愚かな行為。