あきさめ‐ぜんせん【秋雨前線】
9月中旬から10月中旬にかけて日本の南岸沿いに現れる停滞前線。秋の長雨をもたらす。秋霖(しゅうりん)前線。
あき‐さ・る【秋さる】
[動ラ四]《「さる」は移動する意》秋が来る。秋になる。「—・らば見つつしのへと妹(いも)が植ゑし屋前(やど)の石竹花(なでしこ)咲きにけるかも」〈万・四六四〉
あき‐され【秋され】
《「あきざれ」とも》秋になること。秋が深まること。あきさり。《季 秋》「頃しも今は—や稲葉(いなば)そよぎて露こぼす」〈浄・八花形〉
あき‐ざくら【秋桜】
コスモスの別名。《季 秋》
あき‐しぐれ【秋時雨】
秋の末に降るしぐれ。《季 秋》「—いつもの親子すずめかな/万太郎」
あきしの【秋篠】
奈良市の地名。霧の名所として知られた。新古今集の歌人藤原良経の号、秋篠月清の由来地。[歌枕]「—や外山(とやま)の里やしぐるらむ伊駒(いこま)のたけに雲のかかれる」〈新古今・冬〉
あきしのげっせいしゅう【秋篠月清集】
鎌倉時代の私家集。藤原良経自撰。元久元年(1204)成立。歌数1600余首。六家集の一。月清集。
あきしの‐でら【秋篠寺】
奈良市秋篠町にある寺。開山は善珠、開基は光仁(こうにん)天皇。はじめ法相宗、次いで真言宗、近世には浄土宗西山派の寺。現在は単立宗教法人。今は国宝の本堂を残すのみ。伎芸天(ぎげいてん)立像が有名。
あき‐じめり【秋湿り】
秋の長雨。また、秋の長雨で冷えて湿りがちなこと。《季 秋》
あき‐ぜみ【秋蝉】
秋になってなお鳴いている蝉。また、ヒグラシなど秋になって鳴く蝉。《季 秋》