せん‐えい【繊翳】
わずかなかげり。わずかのくもり。「時に天月明浄、都を—なく江山千里掌中に落つ」〈東海散士・佳人之奇遇〉
せん‐ぎり【千切り/繊切り】
大根・人参(にんじん)などを細く切ること。また、切ったもの。繊(せん)。千六本。
せん‐げつ【繊月】
細い形の月。三日月などをさす。《季 秋》
せん‐こう【繊巧】
[名・形動]わざが細やかで巧みなこと。また、そのさま。「—な工芸品」「両翼の姿の—無類なある緊張、その優雅さ」〈横光・旅愁〉
せん‐ごう【繊毫】
1 細かい毛。 2 きわめてわずかなこと、ささいなことのたとえ。「—の瑕疵(かし)もない」
せん‐さい【繊細】
[名・形動] 1 ほそく小さいこと。ほっそりとして優美なこと。また、そのさま。「—な指」 2 感情などがこまやかなこと。また、そのさま。デリケート。「—な感覚」「—な神経」 [派生]せんさいさ[名]
せんさい‐の‐せいしん【繊細の精神】
パスカルの用語。日常接する複雑な事象を、推論によらず一挙に感得するしなやかな精神。⇔幾何学的(きかがくてき)精神。
せん‐しゅ【繊手】
かぼそい、しなやかな手。多く、女性の美しい手をいう。「女性の—を握ってしまった事も無かったし」〈太宰・チャンス〉
せん‐じゃく【繊弱】
[名・形動][文][ナリ]弱々しいこと。また、そのさま。ひよわ。「存外神経の—な彼が」〈芥川・枯野抄〉
せん‐じょう【繊条】
1 細い金属線。 2 フィラメントのこと。