けつら・う
[動ハ四]《「けづらう」とも》 1 ようすや態度を取り繕う。気取る。「我然るべき者と云はれうとてみな—・うたぞ」〈蒙求抄・四〉 2 化粧する。めかす。「㒵(かほ)しろしろと—・ひて」〈浮・旅日記〉
こうやく‐ばり【膏薬張り/膏薬貼り】
1 ふすまや障子などの、破損した部分だけを、小さい紙を膏薬のようにはって一時しのぎに繕うこと。また、その繕ったところ。「煤(すす)けた障子の—を続けながら」〈藤村・嵐〉 2 その場しのぎの処置。
こ‐と【糊塗】
[名](スル)一時しのぎにごまかすこと。その場を何とか取り繕うこと。「失態を—する」
せけん‐ぎ【世間気】
見えをはり、外聞を気にすること。世間体(せけんてい)を繕う心。「兼ねて用心せよと、—のかしこき人の言ひしらせける」〈浮・織留・六〉
そと‐にしき【外錦】
世間体を繕うこと。見えを張ること。「内裸(うちはだか)でも—」〈浄・天の網島〉
つぎ‐もの【継(ぎ)物】
1 破損した漆器・陶器などを修繕すること。また、そのもの。 2 衣類の破れにつぎをあてて繕うこと。また、繕いを必要とするもの。
てい‐さい【体裁】
1 外から見た感じ・ようす。外見。外観。「料理を—よく盛りつける」 2 世間の人の目にうつる自分のかっこう。世間体。みえ。「—ばかりを取り繕う」「パーティーに一人で行くのは—が悪い」 3 それら...
ひと‐まえ【人前】
1 多くの人のいる場所。他の人の見ている前。「—に出るのが苦手だ」 2 他の人の前での体裁。「—を飾る」「—を取り繕う」
ふたりばかま【二人袴】
狂言。婿入りする男が父親と舅(しゅうと)の家に行き、1着の袴で親と交代に舅の前に出る。二人一緒に出るよう求められ、袴を二つに裂いてそれぞれ前に当てて取り繕うが、舞をまううちに見つかる。
見栄(みえ)を張(は)・る
うわべを飾る。外観を繕う。「恋人の手前—・る」