まつら‐ぶね【松浦船】
松浦地方でつくった船。「さ夜ふけて堀江漕ぐなる—梶の音高し水脈(みを)速みかも」〈万・一一四三〉
まるき‐ぶね【丸木舟】
1本の木の幹をくりぬいて造った船。くり舟。丸太舟。
みずとり‐ぶね【水取り船】
飲み水を運搬する船。みずぶね。みずてんま。
みず‐ぶね【水船】
1 飲料水を運ぶ船。水取り船。水伝馬(みずてんま)。 2 (「水槽」とも書く) ㋐水をたくわえておく大きな桶。すいそう。「—の前に腰を据えて、しきりに水をかぶっている坊主頭」〈芥川・戯作三昧〉 ...
みつぎ‐ぶね【貢ぎ船】
貢ぎ物を運ぶ船。
むかえ‐ぶね【迎へ船】
人を出迎えるための船。「我が舟は沖ゆな離(さか)り—片待ちがてり浦ゆ漕(こ)ぎあはむ」〈万・一二〇〇〉
空(むな)しき船(ふね)
譲位した帝。上皇。君を船、臣を水にたとえていった語。「住吉の神はあはれと思ふらむ—をさして来たれば」〈後拾遺・雑四〉
むやい‐ぶね【舫ひ船】
「もやいぶね」に同じ。「波岸も同じ憂き世の—」〈明日香井集〉
めし‐ぶね【召し船】
貴人の乗る船。「御大将の—の船頭は汝たるべし」〈浄・盛衰記〉
もかり‐ぶね【藻刈(り)舟】
藻を刈るために用いる小舟。《季 夏》「—雨ふるかたへ帰りけり/子規」