いえ‐づと【家苞】
わが家に持ち帰るみやげもの。「—に貝そ拾(ひり)へる浜波はいやしくしくに高く寄すれど」〈万・四四一一〉
おわりのいえづと【尾張廼家苞】
新古今集の注釈書。5巻9冊。石原正明著。文政2年(1819)刊行。本居宣長の「美濃家苞(みののいえづと)」の注釈に対し、自説を述べたもの。
くさ‐づと【草苞/草裹】
1 草で包んである土産物。「松が崎これも都の—に氷を包む夏の山人」〈草根集・一一〉 2 賄賂(わいろ)。「—に国かたぶくとも申しつべし」〈咄・醒睡笑〉
こめ‐だわら【米俵/米苞】
米を入れる俵。わらを編んで作る。
財宝(ざいほう)は地獄(じごく)の家苞(いえづと)
財宝はいくら多くためても、地獄に行くときのみやげになるにすぎない。
そう‐ほう【総包/総苞】
花序全体を基部で包む小さいうろこ状の包の集まり。菊・タンポポなどにみられる。
つと【苞/苞苴】
《「包(つつ)む」と同語源》 1 わらなどを束ねて、その中に食品を包んだもの。わらづと。 2 その土地の産物。また、旅のみやげ。「冥途(よみじ)の—と齎(もたら)し去らしめんこと思えば」〈露伴・...
はま‐づと【浜苞】
海辺から持ち帰ったみやげ。「潮干なば玉藻(たまも)刈りつめ家の妹が—乞はば何を示さむ」〈万・三六〇〉
ひ‐づと【火苞】
山野・田畑などで、蚊やブユを防ぐためにいぶす、わらや草木の根などを束ねたもの。
ぶつえん‐ほう【仏炎苞】
植物の苞のうち、肉穂花序(にくすいかじょ)を包む大形のもの。ミズバショウ・ザゼンソウなどのサトイモ科植物にみられる。