しょう【蕭】
[音]ショウ(セウ)(呉)(漢) 1 草の名。ヨモギの一種。「蕭艾(しょうがい)」 2 ものさびしい。「蕭蕭・蕭条・蕭然」
しょう‐さく【蕭索】
[ト・タル][文][形動タリ]もの寂しいさま。うらぶれた感じのするさま。蕭条。「その—とした踏切の柵の向うに」〈芥川・蜜柑〉
しょう‐さつ【蕭殺】
[ト・タル][文][形動タリ]もの寂しいさま。特に、秋の末の、草木が枯れてもの寂しいさま。「—として一糸の生気も認めぬ枯色の…芝生は」〈風葉・下士官〉 「君前には—たる気が漂うた」〈菊池寛・忠直...
しょう‐さつ【蕭颯】
[形動タリ]ものさびしく秋風が吹くさま。「宸襟(しんきん)を—たる寂寞の中に悩まさる」〈太平記・一八〉
しょう‐さん【蕭散】
[名・形動]静かでものさびしいこと。また、そのさま。「水に臨んだ柳並木はまだ枯れがれとして、—な感じを与える」〈藤村・家〉
しょう‐しつ【蕭瑟】
[名・形動]秋風が寂しく吹くこと。また、そのさま。「—なる林の裏(うち)、幽冷なる池の上に」〈漱石・幻影の盾〉 [ト・タル][文][形動タリ]に同じ。「—たる秋光の浜に立てば」〈蘆花・不如帰〉
しょう‐しょう【蕭牆】
君臣の会見する所に設けた囲い。転じて、内輪(うちわ)。一族。また、国内。「禍既に—の中より出て」〈太平記・九〉
しょう‐しょう【蕭蕭】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 もの寂しく感じられるさま。「—たる晩秋の野」 2 雨や風の音などがもの寂しいさま。「—たる夜雨の音を聞きつつ」〈芥川・開化の殺人〉
しょうしょうかんにちろく【蕭々館日録】
久世光彦の長編小説。平成13年(2001)刊。同年、第29回泉鏡花文学賞受賞。
しょうしょう‐の‐うれえ【蕭牆の患え】
《「韓非子」用人から》一家の内部に起こるもめごと。うちわもめ。蕭牆の禍(わざわい)。