い【蜘糸】
クモの糸。クモの巣。「泉ともいさや白波立ちぬれて下なる草にかけるくもの—」〈源順集〉
くも【蜘蛛】
蛛形(ちゅけい)綱真正クモ目の節足動物の総称。体は頭胸部と腹部とからなり、歩脚は四対。ふつう8個の単眼がある。腹部後方に糸を出す突起をもつ。肉食性で、網を張るものと網を張らないものとがある。オニ...
くもおんなのキス【蜘蛛女のキス】
《原題、(スペイン)El beso de la mujer araña》プイグの小説。1976年刊。ブエノスアイレスの監獄に収容された同性愛者の中年男と革命家の青年が、映画のストーリーを語りあい...
くも‐がい【蜘蛛貝】
スイショウガイ科の巻き貝。殻高12センチくらい。貝殻は淡褐色。殻口の外唇から7本の指状突起が出ている形がクモに似る。奄美群島以南の珊瑚礁に分布。
くもきり‐まる【蜘蛛切丸】
源氏累代の宝刀。源頼光が土蛛蜘(つちぐも)の精を切ってからこの名がついた。
くも‐ざる【蜘蛛猿】
クモザル科の哺乳類。樹上で暮らす。親指が退化し、指は4本。尾で枝にぶら下がり、四肢を動かしている姿がクモのように見える。中南米の森林にすむ。
くも‐すけ【雲助/蜘蛛助】
《浮雲の行方定めぬところからとも、また、客を取ろうとクモのように巣を張っているところからとも》 1 江戸時代、街道の宿駅や渡し場などで、荷物の運搬や駕籠(かご)かきなどを仕事としていた無宿の者。...
くも‐で【蜘蛛手】
1 クモの足のように、1か所から四方八方に分かれていること。また、そういうもの。「万国旗や提灯の—に張りわたされた下に」〈万太郎・大寺学校〉 2 (「に」を伴って副詞的に)あれこれと心の乱れるさ...
くもで‐ごうし【蜘蛛手格子】
材を縦横に交差させて厳重に構えた、獄舎などの格子。
くもぬすびと【蜘盗人】
狂言。和泉(いずみ)・大蔵流。連歌の会のようすを見たさに忍び込んだ男が盗人とまちがえられるが、蜘蛛に関する句を巧みに付けて酒宴に入れてもらう。