あまねく【遍く/普く】
[副]《形容詞「あまねし」の連用形から》もれなくすべてに及んでいるさま。広く。一般に。「世間に—知れわたる」
あまね・し【遍し/普し】
[形ク]すみずみまで広く行き渡るさま。残すところがないさま。くまない。「改め変はる事なく、—・き親心に仕うまつり給ふにも」〈源・匂宮〉
へん【遍】
[接尾]助数詞。動作・作用の回数を数えるのに用いる。上にくる語によっては「べん」「ぺん」となる。「二—も当番がまわってきた」
へん【遍】
[常用漢字] [音]ヘン(呉)(漢) [訓]あまねし 1 全体に行き渡る。あまねく。「遍在・遍満・遍歴・遍路/普遍・満遍(まんべん)」 2 回数を示す語。「百万遍」 [難読]遍羅(べら)
へん‐かい【遍界/徧界】
仏語。全宇宙。また、法身(ほっしん)の功徳が一切の世界にあまねく行きわたること。また、その世界。法界。
へん‐ざい【遍在】
[名](スル)広くあちこちにゆきわたって存在すること。「全国に—する民話」
へん‐しん【遍身】
からだじゅう。全身。〈和英語林集成〉
へん‐じょう【遍照】
[名](スル)《「へんしょう」とも》あたりくまなく照らすこと。特に、仏の法身(ほっしん)の光明があまねく世界を照らすこと。
へんじょう‐しゃなぶつ【遍照遮那仏】
毘盧遮那(びるしゃな)仏の異称。
へんじょう‐にょらい【遍照如来】
大日如来の異称。