みち‐の‐し【道の師】
天武天皇が制定した八色(やくさ)の姓(かばね)の第五位。技芸をもって仕える有力氏族に与えられるためのもの。実際に与えられた記録はない。
みち‐の‐しり【道の後/道の尻】
昔、都から下る道中の地方を二つまたは三つに分けたときの、最も都から遠い地方。→道の口 →道の中「—深津島山しましくも君が目見ねば苦しかりけり」〈万・二四二三〉
みち‐の‐そら【道の空】
道のなかば。途中。みちのそらじ。「かかる—にて、はふれぬべきにやあらむ」〈源・夕顔〉
みち‐の‐そらじ【道の空路】
「道の空」に同じ。「夢のごと—に別れする君」〈万・三六九四〉
みち‐の‐なか【道の中】
昔、都から下る道中の地方を三つに分けたときの、中ほどにある地方。→道の口 →道の後(しり)「—(=越中国)国つみ神は旅行きもし知らぬ君を恵みたまはな」〈万・三九三〇〉
みち‐の‐べ【道の辺】
道のほとり。道ばた。みちべ。
みち‐の‐ほど【道の程】
1 道の距離。里程。「—遠くて」〈源・初音〉 2 道の途中。道中。「—も四方(よも)の浦々見渡し給ひて」〈源・明石〉
みち‐の‐もの【道の者】
1 一芸をきわめた者。その道の達人。「—の曲舞(くせまひ)音曲などのやうにはあるまじきなり」〈能作書〉 2 室町時代以前、道中の宿駅にいた遊女。また転じて、遊女。「—は子を産まず」〈浮・身持談義〉
みち‐のり【道程】
ある地点から他の地点までの道の長さ。目的地までの道路の距離。どうてい。「駅まで五キロの—」「かなりの—がある」
みち‐はか【道果/道捗】
道を行くはかどりぐあい。「—がいく」