あかつき‐やみ【暁闇】
夜明け前、月がなく辺りが暗いこと。陰暦で、1日から14日ごろまで、月が上弦のころの現象。あかときやみ。「うば玉の—の暗き夜に何を明けぬと鳥の鳴くらん」〈続後撰・雑中〉
あかとき‐やみ【暁闇】
「あかつきやみ」に同じ。「夕月夜—の朝影にあが身はなりぬ汝(な)を思ひかねて」〈万・二六六四〉
あん【闇】
[常用漢字] [音]アン(漢) [訓]やみ くらい 〈アン〉(「暗」と通用) 1 くらやみ。くらい。「闇夜/暁闇」 2 道理にくらい。「闇愚」 〈やみ〉「闇市/暗闇(くらやみ)・夕闇」
あん‐あん【暗暗/闇闇】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 暗いさま。はっきりしないさま。「一間と離れた先は黒(こく)—として」〈荷風・地獄の花〉 2 表立たないさま。ひそかなさま。「—のうちに了解し合う」
一寸(いっすん)先(さき)は闇(やみ)
ほんの少し先のことも全く予知できないことのたとえ。
うす‐やみ【薄闇】
何とかものの形などがわかる程度の暗さ。
かがやけるやみ【輝ける闇】
開高健の長編長編小説。昭和43年(1968)刊。ベトナム戦争特派員としての経験をもとに書かれた作品で、戦争の極限状態をリアルに描く。「夏の闇」「花終わる闇」へと続く闇三部作の第1作。
ぎょう‐あん【暁闇】
夜明け方のほの明るいやみ。あかつきやみ。「—をついて出発する」
くら‐やみ【暗闇】
1 まったく光がなく、暗いこと。また、その所。くらがり。 2 人目につかないところ。人の知らないところ。「—に葬り去る」 3 見通しがたたず、将来に希望の持てないこと。「病気つづきで先は—だ」
ぐ‐あん【愚暗/愚闇】
おろかで道理がわからないこと。暗愚。「無才—の身をもって」〈平家・二〉