なにわ‐え【難波江】
上代、大阪市の上町台地の西側まで来ていた海域の古称。難波潟。[歌枕]「—の蘆のかりねの一夜ゆゑみをつくしてや恋ひわたるべき」〈千載・恋三〉
なにわ‐がた【難波潟】
「難波江(なにわえ)」に同じ。[歌枕]「—短き葦の節の間も逢はでこの世を過ぐしてよとや」〈新古今・恋一〉
なにわ‐ぐさ【難波草】
アシの別名。
なにわ‐じょうるり【難波浄瑠璃】
難波(大坂)に起こった浄瑠璃。京浄瑠璃・江戸浄瑠璃に対していう。播磨(はりま)節・文弥節・義太夫節など。
なにわ‐づ【難波津】
上代、難波江にあった港。また、大阪港の古名。[歌枕]「千鳥鳴くふけひの潟を見渡せば月影さびし—の浦」〈聞書集〉 1 王仁(わに)が詠んだという「難波津に咲くやこの花冬ごもり今を春べと咲くや...
なにわ‐と【難波門】
難波の港。「—を漕(こ)ぎ出て見れば神さぶる生駒高嶺に雲そたなびく」〈万・四三八〇〉
難波(なにわ)の葦(あし)は伊勢(いせ)の浜荻(はまおぎ)
難波で葦と呼ぶ草を伊勢では浜荻と呼ぶ。物の名や、風俗・習慣などは、土地によって違うことのたとえ。
なにわのながらのとよさき‐の‐みや【難波長柄豊碕宮】
孝徳天皇の皇居。今の大阪市中央区の大阪城の南に宮址がある。
なにわ‐の‐みや【難波宮】
奈良時代に聖武天皇が一時造営した皇居。難波長柄豊碕宮(ながらのとよさきのみや)と同じ場所。
なにわ‐ばし【難波橋】
大阪市中央区北浜と北区西天満を結び、堂島川と土佐堀川にまたがって架かる橋。江戸時代には東に並ぶ天神橋・天満橋とともに浪華三大橋とよばれた。