ね‐いろ【音色】
発音体の違い、あるいは同じ発音体でも音の出し方によって生じる、音の感覚的な特性。高さや強さが同じ音でも、それに含まれる部分音の種類や強さなどによって違いが生じる。おんしょく。
ね‐がら【音柄】
音の調子。音のぐあい。「物の—の筋ことなるものなれば」〈源・末摘花〉
ね‐じめ【音締め】
三味線・琴などの弦を締めて、音調を整えること。また、その音の冴(さ)えや音色。
ね‐とり【音取】
1 音楽を演奏する前に、楽器の音調を試みるための、短い一種の序奏。神楽・雅楽・能楽などで、多くは笛を主に行われる。 2 雅楽で、管弦合奏の始めに作法として行う一種の序奏。楽器の音調を整え、雰囲気...
ね‐と・る【音取る】
[動ラ四]奏楽の前に、あらかじめ楽器の調子を試す。音程を調える。「腰より横笛取り出だし、平調に—・り」〈曽我・七〉
ね‐な・く【音泣く/音鳴く】
[動カ四]声を立てて泣く。また、禽獣などが声をあげて鳴く。「はるかなる声ばかりしてきりぎりす—・くに秋の夜を明かしつる」〈続後撰・秋中〉
音(ね)に立(た)・つ
声を立てる。また、声を出して泣く。「あしびきの山ほととぎす今日とてやあやめの草の—・てて鳴く」〈拾遺・夏〉
音(ね)に泣(な)・く
声を出して泣く。声を立てて鳴く。「わが園の梅のほつ枝に鶯の—・きぬべき恋もするかな」〈古今・恋一〉
音(ね)を上(あ)・げる
苦しさに耐えられず声を立てる。弱音を吐く。降参する。「つらい仕事に—・げる」
音(ね)を泣(な)・く
声を出して泣く。「—・けば袖はくちてもうせぬめりなほ憂き事ぞつきせざりける」〈和泉式部集・上〉