にお【鳰】
カイツブリの別名。《季 冬》「湖や渺々(べうべう)として—一つ/子規」
にお‐がい【鳰貝】
ニオガイ科の二枚貝。貝殻は白色で細長く、殻長約5センチ。殻表の前半はやすり目状をし、潮間帯の泥岩に穴を掘ってすむ。
にお‐て・る【鳰照る】
[動ラ四]語義未詳。琵琶湖の水面などが月の光に照り映える意か。「さざ浪や志賀の浦風海吹けば—・りまさる月の影かな」〈新続古今・秋上〉
におてる‐や【鳰照るや】
[枕]「志賀(しが)」「矢橋(やばせ)」など、琵琶湖畔の地名に掛かる。「—志賀の浦風春かけて」〈新千載・春上〉
にお‐どり【鳰鳥】
カイツブリの別名。《季 冬》
におどり‐の【鳰鳥の】
[枕] 1 鳰鳥が水に潜(かず)き、長くもぐる意から、「葛飾(かづしか)」「息長(おきなが)」に掛かる。「—葛飾早稲(わせ)をにへすとも」〈万・三三八六〉 2 鳰鳥が雌雄並んで水に遊ぶ意から、「...
にお‐の‐うきす【鳰の浮き巣】
カイツブリの巣。アシの間などに作られ、それが水に浮いているように見えるので、和歌などでは、よるべないあわれなものとして詠まれる。《季 夏》
にお‐の‐うみ【鳰の海】
琵琶湖の異称。におのみずうみ。「—や潮干にあらぬかひなさはみるめかづかむ方のなきかな」〈夜の寝覚・四〉
みお‐どり【鳰鳥】
カイツブリの古名。「—の潜(かづ)き息づき」〈記・中・歌謡〉