うずら‐で【鶉手】
陶器で、ウズラのような斑紋のあるもの。鉄分の多い土と少ない土とを練り合わせて、褐色と白色の入りまじった素地(きじ)にする。
うずら‐なく【鶉鳴く】
[枕]ウズラは草深い古びた所で鳴くところから「古(ふ)る」にかかる。「—故(ふ)りにし郷(さと)ゆ思へども」〈万・七七五〉
うずら‐の‐ころも【鶉の衣】
「鶉衣(うずらごろも)」に同じ。
うずら‐の‐とこ【鶉の床】
ウズラの臥(ふ)す所。野宿すること、また、むさくるしい寝所のたとえ。「風はらふ—は夜寒にて月影さびし深草の里」〈新千載・秋上〉
うずら‐ふ【鶉斑】
1 茶色に黒白の斑紋のある文様。 2 陶器で、鉄質の黒釉(くろぐすり)が局部的に酸化し、赤褐色で表れた小斑。→鶉手
うずら‐まめ【鶉豆】
インゲンマメの一品種。豆は薄茶色で、赤茶色の斑点がある。煮豆・甘納豆などにする。《季 秋》
うずら‐もく【鶉木】
1 ウズラの羽の色に似た木目。 2 屋久杉(やくすぎ)の別名。
うずら‐やき【鶉焼(き)】
塩あん入りの卵形の餅(もち)を焼いて、まだらの焦げめをつけた餅菓子。鶉餅。
じゅん‐い【鶉衣】
《子夏は貧しく、着ている衣服が破れていたのを鶉にたとえた「荀子」大略の故事から》継ぎはぎだらけの衣。みすぼらしい衣服。弊衣。うずらごろも。
じゅん‐きょ【鶉居】
《「荘子」天地から。ウズラの巣は一定していないとされたところから》人の住居の定まらないこと。また、一時的な住まい。