じゃ‐こう【麝香】
香料の一。ジャコウジカの分泌物を乾燥したもの。漢方では興奮・強心・鎮痙(ちんけい)薬などに用いる。マスク。ムスク。四味臭。
じゃこう‐あげは【麝香揚羽】
アゲハチョウ科の昆虫。翅(はね)はやや幅狭く、後ろ翅の突起が長くて黒色。雄は独特のにおいを出す。幼虫はウマノスズクサ科植物を食う。北海道・青森を除く日本各地に分布。《季 春》
じゃこう‐いぬ【麝香犬】
ジャコウジカの別名。
じゃこう‐うし【麝香牛】
ウシ科の哺乳類。一見、小形の野牛に似るが、分類上は羊やカモシカに近い。交尾期の雄は顔の臭腺から麝香に似たにおいを出す。アラスカ・カナダ北部からグリーンランドにかけてのツンドラ地帯にすむ。
じゃこう‐えんどう【麝香豌豆】
スイートピーの別名。
じゃこう‐じか【麝香鹿】
偶蹄(ぐうてい)目ジャコウジカ科の哺乳類。小形のシカで、雌雄とも角がない。雄は上あごの犬歯が長く、口の外から見える。下腹部に麝香腺がある。ネパール地方から中国・朝鮮半島にかけての森林にすむ。→麝香
じゃこう‐じゅう【麝香獣】
ジャコウジカ・ジャコウネコなど、麝香を出す獣の総称。
じゃこう‐せん【麝香腺】
ジャコウジカやジャコウネコの、麝香を分泌する腺。麝香嚢(じゃこうのう)の中に開口している。
じゃこう‐そう【麝香草】
シソ科の多年草。山地の木陰に生え、茎は高さ0.6〜1メートル。晩夏、数個の淡紅紫色の花を開く。茎や葉に強い香りがある。《季 秋》「ただ細く径(みち)天に入る—/楸邨」
じゃこう‐なでしこ【麝香撫子】
カーネーションの別名。