むぎ‐ふ【麦生】
麦の生えていること。また、その場所。《季 夏》「茫々と—つづけり胸の病/誓子」
むぎ‐ふみ【麦踏み】
早春に麦の芽を足で踏みつける作業。霜柱を防いで根張りをよくし、また、麦が伸びすぎないようにするために行う。《季 春》「歩み来し人—をはじめけり/素十」
むぎ‐ぶえ【麦笛】
麦の茎を切って、笛のように吹き鳴らすもの。むぎわらぶえ。《季 夏》「—や雨あがりたる垣のそと/秋桜子」
むぎ‐ぼこり【麦埃】
麦打ちをするときに立つほこり。《季 夏》「—かかる童子の眠りかな/竜之介」
むぎ‐まき【麦蒔き/麦播き】
1 麦の種をまくこと。《季 冬》「—や百まで生きる㒵(かほ)ばかり/蕪村」 2 ヒタキ科キビタキ属の鳥。全長13センチくらい。雄は上面が黒く、目の後方と翼に白斑があり、胸が赤褐色。雌は上面が褐色...
むぎ‐みそ【麦味噌】
麦麹(むぎこうじ)と、大豆・食塩を原料として作る味噌。田舎(いなか)味噌。
むぎ‐めし【麦飯】
1 米に麦をまぜて炊いた飯。また、麦だけで炊いた飯。むぎいい。ばくはん。《季 夏》「—に痩せもせぬなり古男/鬼城」 2 《吉原の遊女を米(よね)というのに対し、それより劣る意》江戸赤坂溜池周辺の...
麦飯(むぎめし)で鯉(こい)を釣(つ)る
わずかな元手で大きな利益を得ることのたとえ。海老(えび)で鯛(たい)を釣る。
むぎ‐もやし【麦萌やし】
⇒麦芽(ばくが)
むぎや‐ぶし【麦や節】
富山県五箇山(ごかやま)地方の民謡。能登の輪島あたりの歌が伝わったものという。紋服・袴(はかま)・白だすき姿に菅笠を持った青年の軽快な踊りがつく。