かき‐な・す【書き成す】
[動サ四](上の修飾語を受けて)…らしく書く。…のように書く。「いとど中納言の御手を若う—・し給へると見えて」〈栄花・浅緑〉
かき‐みだ・る【掻き乱る】
[動ラ四]心の平静や物事のまとまりが失われる。「いとど心のうちは—・りて」〈狭衣・四〉 [動ラ下二]「かきみだれる」の文語形。
かき‐つ・く【掻き付く】
[動カ五(四)] 1 しっかりと取りつく。とびつく。「マルという犬が、黒毛の尻尾(しっぽ)を振って、いきなり岸本へ—・いた」〈藤村・春〉 2 頼りとしてすがりつく。「いとど—・かむ方なく、悲し...
おもい‐や・む【思ひ止む】
[動マ四]思いとどまる。あきらめる。「身の上になりては、え—・むまじきわざなりけり」〈狭衣・四〉
かき‐く・れる【掻き暮れる/掻き暗れる】
[動ラ下一][文]かきく・る[ラ下二] 1 (「涙にかきくれる」の形で)ひたすら泣く。「うれし涙に—・れる」 2 空などがすっかり暗くなる。「きのふけふ富士の高嶺は—・れて清見が関に降れる初雪」...
さき‐ら【先ら】
《「ら」は接尾語》弁舌や筆勢に現れた才気。「才(ざえ)もすぐれ、ゆたけき—を、いとど心して言ひつづけたる」〈源・鈴虫〉
し・める【染める】
[動マ下一][文]し・む[マ下二] 1 色にそまるようにする。また、においなどを深く入り込ませる。「煮—・める」「たき—・める」「香の紙のいみじう—・めたる」〈枕・三六〉 2 深く感じ入れさせる...
わし‐の‐やま【鷲の山】
「霊鷲山(りょうじゅせん)」に同じ。「いとど—にも思ひ入り給はむ」〈宇津保・国譲中〉
むな‐づわら・し【胸づはらし】
[形シク]心労のために胸がしめつけられるようである。「梅川いとど—・しく」〈浄・冥途の飛脚〉
みしま‐え【三島江】
淀川下流の古称。大阪府高槻市南部から大阪市東淀川区東端あたりまでをいった。 大阪府高槻市南部、淀川沿いの地名。[歌枕]「—の入江のまこも雨ふればいとどしをれてかる人もなし」〈新古今・夏〉