かいがね【胛】
肩甲骨(けんこうこつ)。貝殻骨。「わたり七寸ばかりなる雁俣を以て、—より乳(ち)の下へ、かけずふっと射通さるる」〈太平記・三三〉
かい‐がね【貝鐘/貝鉦】
1 寺で用いたほら貝と鐘。「三井寺には—鳴らいて、大衆僉議(だいしゅせんぎ)す」〈平家・四〉 2 陣中で、号令や合図に用いたほら貝と鐘。「軍に勝ちて—を鳴らし」〈盛衰記・一三〉
かい‐が‐ね【甲斐ヶ嶺/甲斐ヶ根】
甲斐にある高山。赤石山脈の主峰、白根山のこと。甲斐の白根。[歌枕]「—をさやにも見しが心(けけれ)なく横ほり伏せるさやの中山」〈古今・東歌〉
かいがのしこう【絵画の思考】
美術史家、 持田季未子(もちだきみこ)による評論。モネ、モンドリアン、村上華岳といった芸術家たちをとりあげる。平成4年(1992)刊行。第2回吉田秀和賞受賞。
かい‐がら【貝殻】
貝の軟体を外側から包む石灰質などからなる硬い物質。
かいがら‐じま【貝殻島】
歯舞群島西端の島。満潮時には水没するので国際法上は岩礁。納沙布岬から3.7キロメートルの距離にあり、第二次大戦前に日本が建てた灯台が存する。大戦後はソ連、のちにロシア連邦の統治下。
かいがら‐ついほう【貝殻追放】
⇒オストラシズム [補説]書名別項。→貝殻追放
かいがらついほう【貝殻追放】
水上滝太郎の評論・随筆集。大正9年(1920)から昭和8年(1933)にかけて全5冊を刊行。
かいがら‐ぶし【貝殻節】
鳥取県の民謡。鳥取市賀露(かろ)港(現在の鳥取港)一帯で、ホタテガイ漁の際に歌われたもの。昭和初期、浜村温泉の宣伝歌として流布。
かいがら‐ぼね【貝殻骨】
肩甲骨(けんこうこつ)の俗称。