たわむれ‐ごと【戯れ事】
たわむれにすること。ざれごと。「児童(こども)までが銛(もり)の真似して棒切ふりまわす—」〈露伴・いさなとり〉
たわれ‐ごと【戯れ言】
「たわむれごと」に同じ。
いろ‐ごと【色事】
1 男女間の恋愛や情事。「—には縁遠い生活」 2 芝居で、男女間の情事のしぐさ。 3 情人。愛人。いろ。「あの花紫は幡随長兵衛が—だとのこと」〈伎・吾嬬鑑〉
うしろ‐ごと【後ろ言】
1 過ぎたことの愚痴を言うこと。繰り言。「殿は—をばし給ふらん」〈平治・下〉 2 陰で人の悪口を言うこと。また、その悪口。陰口(かげぐち)。「鼻ひるは—をすると云ふぞ」〈毛詩抄・二〉
すずろ‐ごと【漫ろ言】
つまらない言葉。とりとめもない話。「対(むか)へ据ゑて、—をさへ言はせまほしうし給ふを」〈源・柏木〉
すずろ‐ごと【漫ろ事】
つまらないこと。とりとめもない事柄。「頼もしげなる御中に、などかう—を思ひ言ふらむと」〈源・竹河〉
そぞろ‐ごと【漫ろ言】
とりとめのない言葉。つまらない言葉。すずろごと。「其の目を空しく見据えつつ—のように言出でたり」〈紅葉・金色夜叉〉
そぞろ‐ごと【漫ろ事】
とりとめもないこと。とるに足りないこと。すずろごと。「ある御所さまの古き女房の、—言はれしついでに」〈徒然・二三八〉
わ‐ごと【和事】
歌舞伎で、柔弱な色男の恋愛描写を中心とした演技。また、その演出様式。元禄期(1688〜1704)に発生し、主に上方の芸系に伝わった。→荒事 →実事(じつごと)
うわ‐ごと【譫言/囈言】
1 高熱などで意識の混濁している人が無意識に口走る言葉。 2 筋の通らない放言。たわごと。 [補説]作品名別項。→うわ言