ふところ‐がたな【懐刀】
1 懐中に所持する護身用の小さい刀。懐剣(かいけん)。 2 腹心の部下。「社長の—」
懐(ふところ)が深(ふか)・い
1 相撲で、腕と胸のつくる空間が大きく、相手になかなか回しを取らせない。 2 心が広く、包容力がある。「—・い人物」
ふところ‐がみ【懐紙】
たたんで懐に入れておく紙。ちり紙にしたり、詩歌などを書いたりする。畳紙(たとうがみ)。かいし。
ふところ‐ぐあい【懐具合】
所持金の額や金回りの状態。懐都合。「—がいい」
ふところ‐ご【懐子】
1 親の懐に抱かれる幼な子。 2 大事に育てられた子。転じて、世間知らずの子。箱入り娘。「並の—とは違って、少しの苦しみや愁(つら)い位は驚きやしないから」〈風葉・深川女房〉
ふところ‐すずり【懐硯】
携帯できる小型の硯(すずり)。懐中(かいちゅう)硯。
ふところ‐そだち【懐育ち】
親の手もとで大切に育てられること。「もともと気の小さい、—のお坊ちゃんなんだから」〈鏡花・婦系図〉
ふところ‐つごう【懐都合】
「懐具合(ふところぐあい)」に同じ。
ふところ‐てじょう【懐手錠】
江戸時代の刑罰の一。両手を懐に入れて縛り、縛り目に封印をした。
ふところ‐で【懐手】
[名](スル) 1 和服を着たとき、手を袖から出さずに懐に入れていること。《季 冬》「—こころ見られしごとほどく/汀女」 2 自分では何もしないこと。拱手(きょうしゅ)。「—したまま見過ごす」