や‐ほ【弥帆/矢帆】
《「や」は重ねる意。本帆に対して重ねてかけるところから》大船のへさきに張る、小さな補助帆。「帆柱を吹き折られて、—にて馳(は)する舟もあり」〈太平記・二〇〉
やお‐あい【八百会ひ】
数多くのものが集まり合うこと。また、その場所。特に、潮流が集まる所。「八潮道(やしほぢ)の潮の—」〈祝詞・六月晦大祓〉
や‐ほう【野砲】
野戦用の大砲の一。一般に、歩兵支援用の口径75〜105ミリの榴弾砲をいう。
や‐ほう【野堡】
歩兵のために設けたとりで。土砂などで堅固に築いたもの。
や‐ほこ【八矛】
多くの矛。また、多くの棒状のもの。「田道間守(たぢまもり)常世(とこよ)に渡り—持ち参(ま)ゐ出来(こ)し時」〈万・四一一一〉
やほたで‐を【八穂蓼を】
[枕]多くの穂のついたタデを刈って積む意から「穂積(ほづみ)」にかかる。「—穂積の朝臣(あそ)が腋草(わきくさ)を刈れ」〈万・三八四二〉
や‐ほつ【夜発】
夜、路傍で客を引いた最下級の売春婦。「隠売女(じごく)、—をする徒(やつ)は」〈魯文・安愚楽鍋〉
やほ‐ばしら【弥帆柱】
弥帆を張る帆柱。やほのはしら。
や‐ほろ【矢母衣】
箙(えびら)の矢の上から、または空穂(うつぼ)の穂の上からかぶせる袋状の布帛(ふはく)。