あがり‐ぜん【上がり膳】
人が食べおわって台所へ下げてきた膳。また、神仏へ供えた物を下げた膳。「不断行儀強く(=正シク)育つる故に、仮にも—に気を移さず」〈浮・禁短気・二〉
あがり‐たる‐よ【上がりたる世】
[連語]遠い昔。古代。上がりての世。「時ならぬ霜雪を降らせ、雲雷(いかづち)を騒がしたる例(ためし)、—にはありけり」〈源・若菜下〉
あがり‐だか【上がり高】
収入。収穫。売上高。
あがり‐だん【上がり段】
高い所に上るための段。
あがり‐ち【上がり知/上がり地】
江戸時代、幕府や藩に召し上げられた土地。あげち。
あがり‐なまず【上がり鯰】
《死んだ鯰がぬめりを失う意から》遊蕩に金銭を使い果たした者をいう遊里語。「やがて買ひ手を—にせんといへる響きあるぞゆゆしき」〈仮・浮世物語・一〉
あがり‐はな【上がり端】
《「あがりばな」とも》 1 家に上がってすぐの所。あがりばた。 2 物価や威勢などの上がりはじめたところ。「値の—」
あがり‐ば【上がり場】
1 海や川などの、船から上陸する所。 2 浴場の、衣服を脱いだり着たりする所。脱衣場。揚がり屋。
あがり‐ばな【上がり花】
料理屋などで、入れたての茶。また、一般に茶。
あがり‐ふじ【上がり藤】
紋所の名。二房の藤の花を、上向きに抱き合わせて輪にした形。→下がり藤