人(ひと)を使(つか)うは苦(く)を使(つか)う
人を使えば楽なようであるが、何かと苦労が多いものである。
人(ひと)をつけに◦する
人をばかにする。人をだしに使う。「何の、—◦する」〈総生寛・西洋道中膝栗毛〉
人(ひと)を呪(のろ)わば穴(あな)二(ふた)つ
他人を呪って殺そうとすれば、自分もその報いで殺されることになるので、墓穴が二つ必要になる。人を陥れようとすれば自分にも悪いことが起こるというたとえ。
人(ひと)を人(ひと)とも思(おも)わ◦ない
他人を一人前の人間として扱わない。「—◦ない思い上がった態度」
人(ひと)を見(み)たら泥棒(どろぼう)と思(おも)え
人を軽々しく信用してはいけないということ。
人(にん)を見(み)て法(ほう)を説(と)け
⇒人(ひと)を見て法を説け
人(ひと)を見(み)て法(ほう)を説(と)け
相手の人柄や能力を見て、それにふさわしい助言をすべきである。人(にん)を見て法を説け。
人(ひと)を以(もっ)て言(げん)を廃(はい)せず
《「論語」衛霊公から》つまらない人間の言ったことでも、聞くべきところがあればその言葉を無視することはない。
人(ひと)を玩(もてあそ)べば徳(とく)を喪(うしな)い物(もの)を玩(もてあそ)べば志(こころざし)を喪(うしな)う
《「書経」旅獒から》人を侮ってもてあそべば、結局は自分の徳を失うことになり、物をもてあそび、物に執着しすぎると、人間にとっていちばん大切なはずの志まで見失ってしまうことになる。
人(ひと)を済(わた)・す
衆生を済度する。仏の教えにより人を救う。「—・すことも侍らぬに」〈源・東屋〉