ひん‐どう【貧道】
[名]仏道修行の乏しいこと。「我—にして何ぞ一日のうちに書き終はらんやと」〈今昔・七・二三〉 [代]一人称の人代名詞。僧侶が自分をへりくだっていう語。拙僧。「—二十八歳の時、遁世の門に入りて...
び【美】
[名・形動] 1 姿・形・色彩などの美しいこと。また、そのさま。「—の極致」「自然の織り成す—」「—な感じのするものは大抵希臘(ギリシヤ)から源を発して居るから」〈漱石・吾輩は猫である〉 2 非...
びん‐ぎ【便宜】
[名・形動] 1 都合のよいこと。また、そのさま。好都合。べんぎ。「—ノ地デ買ッテクダサレ」〈和英語林集成〉 2 よい機会。好機。ついで。べんぎ。「おのづから—ありて助くべからん事あらん時は」〈...
ふかく‐にん【不覚人】
覚悟のできていない人。不心得者。「汝は人にもあらず、—にこそありけれ」〈今昔・二四・五六〉
ふ‐ぎょう【俯仰】
[名](スル) 1 うつむくことと仰ぎ見ること。見回すこと。「権貴の顔色を—し」〈東海散士・佳人之奇遇〉 2 立ち居振る舞い。起居動作。「—今昔(こんせき)の感に堪えず」〈紅葉・二人女房〉
ふくら‐か・す【膨らかす/脹らかす】
[動サ五(四)]ふくれさせる。ふくらます。「袴(はかま)—・したる検非違使」〈今昔・二九・一五〉
ふ‐ごう【不合】
1 一致しないこと。合わないこと。 2 思うようにいかないこと。また、ふしあわせなこと。「その宮仕へも—にては、難(かた)げになむあめる」〈宇津保・沖つ白浪〉 3 貧しいこと。「山の—の事どもな...
ふし‐たけ【臥し丈/臥し長】
1 臥したときのからだの長さ。「—砂(いさご)に半ば埋づまれたりけるに」〈今昔・三一・一七〉 2 蛇がとぐろを巻いたときの高さ。「—は五、六尺、跡枕(あとまくら)べは十四、五丈もあるらんとおぼゆ...
ふ‐しょう【不祥】
[名・形動] 1 不吉であること。また、そのさま。「—な(の)言葉を避ける」 2 運の悪いこと。不運。「極めて—にも値(あひ)ぬるかな」〈今昔・一九・一四〉
ふたつ‐な・し【二つ無し】
[形ク] 1 一つしかない。「—・き恋をしすれば常の帯を三重結ぶべく我(あ)が身はなりぬ」〈万・三二七三〉 2 並ぶものがない。この上ない。「喜ぶこと—・し」〈土佐〉 3 もっともである。「汝が...