よそ‐げ【余所げ】
[形動ナリ]よそよそしいさま。知らん顔でいるさま。「もみぢ葉はおのが染めたる色ぞかし—における今朝の霜かな」〈新古今・冬〉
よそ‐ごころ【余所心】
よそよそしい心。冷淡な心。「夕顔の花噛(か)む猫や—」〈蕪村句集〉
よそ‐ごと【余所事】
自分とは関係のないこと。他人ごと。「—とは思えない話」
よそ‐さま【余所様】
自分以外の人や家庭、集団などを敬っていう語。「—の事情を詮索しない」
よそ‐ながら【余所乍ら】
[副]遠く離れていながら。直接に関係はしないで。また、かげながら。それとなく。「—成長を見守る」「—忠告する」
余所(よそ)に◦する
おろそかにする。また、無視する。「親の心配を—◦して遊び歩く」
余所(よそ)に◦見(み)る
自分とは関係のないものとして、放っておく。「試験に関係のない事なら、どうなとなれと—◦見て」〈二葉亭・平凡〉
余所(よそ)の見(み)る目(め)
関係のない第三者が見ること。はため。「—も哀れなり」〈浄・矢口渡〉
よそ‐びと【余所人】
関係のない人。他人。「この中納言を—に譲らむが口惜しきに」〈源・早蕨〉
よそ‐ほか【余所外】
《同じ意味の「よそ」と「ほか」を重ねて強めた語》全く関係のない所。また、全く関係のないこと。「迚(とて)も—の小供では続かないが」〈二葉亭・浮雲〉