口(くち)を濁(にご)・す
はっきりと言わず、あいまいにする。言葉を濁す。「肝心なところは—・してしまう」→言葉を濁す[補説]
口(くち)を拭(ぬぐ)・う
《盗み食いの後、口をふいて素知らぬ顔をする意から》何か悪いことをしていながら素知らぬふりをする。また、知っていながら知らないふりをする。「—・って涼しい顔でいる」
口(くち)を濡(ぬ)ら・す
「口を糊(のり)する」に同じ。「曲りなりにも親子三人の—・して」〈一葉・大つごもり〉
口(くち)を糊(のり)・する
やっと暮らしをたてる。「内職をして—・する」→糊口(ここう)
口(くち)を挟(はさ)・む
他人の話している途中に割り込んで話す。「横から—・む」
口(くち)を引(ひ)き垂(た)・る
口をへの字に曲げる。「やや、さらにえ知らずとて、—・れて」〈枕・一四三〉
口(くち)を顰(ひそ)・む
声をひそめる。「御敵にこそなるべかりけれと—・めけれども甲斐なし」〈太平記・三九〉
口(くち)を開(ひら)・く
話しはじめる。「—・けば自慢話ばかりだ」
口(くち)を封(ふう)・じる
1 無理やりだまらせる。他言させない。口止めする。「改革派の—・じる」 2 俗に、秘密を守るために殺す。
口(くち)を塞(ふさ)・ぐ
金品を与えたり、おどしたりして話させないようにする。「証人の—・ぐ」